矯正治療中の正しいセルフケア

矯正治療を行う方のほとんどが、「矯正治療で見た目を改善したい」 という気持ちで治療を開始しています。
しかし、矯正治療中のセルフケアを怠ってしまうと、虫歯や歯周病によって美しい歯列が台無しになるリスクがあることをご存知でしょうか。
本コラムでは、正しいケアのために下記の2点をご紹介します。
・正しいセルフケアの方法
・矯正治療中に必須のケアグッズ
この2点を守れば、虫歯や歯周病を防ぐことが可能です。
歯列矯正で美しい歯を手に入れるためにも、ぜひご覧ください。
【装置別】矯正治療中のセルフケア方法
矯正方法ごとに適切なセルフケア方法は異なります。装置の特徴や通常の口腔ケアとの違いを把握し、適切なケアを心がけてください。
マウスピース矯正の場合
マウスピースはご自身で取り外せるため、普段通りに歯みがきできます。ブラッシングする際は、歯ブラシを歯と歯茎の境目に対して45度の角度で当て、1か所につき20回程度磨いてください。さらに、歯間ブラシ・デンタルフロスを補助的に使うと効果的です。
取り外したマウスピースは、装着する前に洗浄する必要があります。汚れたままのマウスピースを装着し続けると、虫歯リスクが高まるため注意してください。
マウスピースの汚れを落とす際は、やわらかい歯ブラシで擦り落としたり、水洗いしたりして清潔に保つとよいでしょう。
ワイヤー・ブラケット矯正の場合
ワイヤー・ブラケット矯正では、治療が完了するまで装置を外せません。虫歯や歯周病を防ぐため、食後は矯正用歯ブラシやケアグッズを使い、入念にケアしてください。
矯正用歯ブラシには以下の種類があります。
・山型:ブラシの中央が山型で装置付近が磨きやすい
・U字型:ブラシの中央にU字型のへこみがありブラケットが傷つかない
・2列型:コンパクトで細部まで磨きやすい
また、毛束が1つになっているタフトブラシを補助的に使うと効果的です。装置の隙間に届きやすいため、磨き残しが減るでしょう。
歯科医院での定期的なクリーニングも重要
患者さまによって矯正装置の種類や装着する場所が異なります。セルフケア方法に不安がある方は歯科医師にご相談ください。歯科医院による手入れの指導を受けられます。
丁寧な歯みがきを心がけても、セルフケアだけでは汚れが取りきれていないケースがあります。口腔トラブルを防ぎ、矯正治療を計画的に進めるために、歯科医院で定期的なクリーニングを受けてください。
Q1:矯正治療中に虫歯になるとどうなりますか?
A1:軽度の虫歯であれば、矯正治療を続行しながら虫歯治療が可能です。しかし、虫歯が進行している場合や装置が邪魔で虫歯治療ができない場合は、矯正治療を中断し、虫歯治療を優先するケースもあります。
Q2:セルフケア以外で注意すべきことはありますか?
A2:矯正治療中は虫歯や歯周病を予防するために、食生活や生活習慣にも注意が必要です。
虫歯予防のための習慣は以下のコラムで紹介しています。