虫歯と頭痛の意外な関係|放置するリスクと対処法

「長引く頭痛の原因がわからない」 とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
長引く頭痛は、もしかすると「虫歯」が原因かもしれません。しかし、歯のトラブルと頭痛は無関係に思えるため、結びつけて考えられないのが一般的です。
本コラムでは、虫歯が頭痛を引き起こすメカニズムと放置するリスクについて詳しく解説します。あわせて、辛い症状への具体的な対処法や治療法もご紹介します。
原因がわからない頭痛の根本原因を知り、辛い症状から解放されるための一歩となるかもしれません。ぜひご参考にしてください。
虫歯が頭痛を引き起こすのはなぜ?
「虫歯が頭痛を起こすなんて意外」と思われるかもしれません。
虫歯が頭痛を起こす主な原因3つを、それぞれ詳しく解説します。
噛み合わせの不均衡による「緊張性頭痛」
虫歯によって噛み合わせのバランスが崩れると、首や肩、側頭部といった頭周辺の筋肉が常に緊張した状態となり、頭全体が締め付けられるような「緊張性頭痛」を引き起こすことがあります。
虫歯の痛みを避けようとして、無意識のうちに片側の歯ばかりで食べ物を噛むようになることが原因です。
顎への過度な負担による「顎関節症」
偏った噛み癖が長期化すると、顎の関節そのものに過度な負担がかかり、「顎関節症」を発症するリスクが高まります。
顎関節症は、口を開けると音が鳴る、口が開きにくいといった症状が起こります。顎周りの筋肉の絶え間ない緊張から、関連痛として頭痛を引き起こすことが特徴です。
歯の神経の炎症による「歯髄炎」
虫歯が深くまで進行して歯の神経「歯髄(しずい)」で強い炎症(歯髄炎)が起こると、痛みの信号が脳に伝わる過程で頭痛として誤認識されることがあります。
歯髄の神経は、顔全体の感覚を脳に伝える「三叉神経」という太い神経と連結しているため、歯で生じている強い痛みが、こめかみや側頭部の痛みとして感じられてしまう仕組みです。
虫歯が引き起こす頭痛|応急処置と根本治療
虫歯に起因する頭痛を根本から解消するためには、歯科医院での専門的な治療が不可欠です。
本章ではやむを得ず歯科医院をすぐに受診できない場合に、痛みを一時的に緩和する応急処置を紹介します。また原因を取り除くための歯科医院での治療についても、それぞれ解説します。
自宅でできる応急処置
自宅でできる頭痛を緩和する応急処置をご紹介します。
・患部を冷却する
・鎮痛剤を服用する
・血行を促進する行動を避ける
上記の方法はあくまで歯科医院を受診するまでの一時的な応急処置です。痛みの根本的な解決にはならないため、できる限り速やかに歯科医師の診察を受けてください。
歯科医院での治療
症状を根本から取り除くには、歯科医院で頭痛の原因となっている虫歯を治療する必要があります。例えば、虫歯が神経にまで達しているケースでは、歯の根の内部を清掃・消毒する「根管治療」によって痛みの原因を直接除去します。
当院では、患者さま一人ひとりのお口の状態を精密に診査し、丁寧なカウンセリングを通じて最適な治療計画をご提案します。東三国で原因不明の頭痛や歯の痛みにお悩みの患者さまは、お気軽にご相談ください。
Q1:虫歯以外の歯の疾患で頭痛になることはありますか?
A1:歯周病が進行した場合や、食いしばり・歯ぎしりで噛み合わせが悪化した際にも、頭痛が引き起こされることがあります。
Q2:虫歯が原因で出る症状に頭痛以外のものはありますか?
A2:頭痛以外にも、首や肩のこり、めまい、吐き気といった症状が現れることがあります。