スポーツマウスピース
Sports
スポーツマウスピース
とは
Sports mouthpiece
睡眠時の歯ぎしりによるダメージを抑えるために、マウスピースを使ったという経験がある方もいると思います。スポーツマウスピースとは、その名のとおりスポーツのときに装着してケガなどからお口を守るマウスピースです。ラグビーのように激しくぶつかるスポーツは、衝撃によって歯が折れたり顎をケガしたりする場合があります。頭部にも影響して、脳震盪（のうしんとう）を起こすリスクもあります。スポーツマウスピースは、衝撃によるケガや顎、頭部などへのダメージを緩和する働きがあります。また、運動能力を向上させる機能もあります。
市販のマウスピースとの違い
スポーツマウスピースは、スポーツ用品店などで市販されているものもあります。手軽ではありますが患者さまのお口にフィットせず、装着しても外れたり違和感があったりします。また、スポーツマウスピースの重要な機能である「食いしばる」ことができず、スポーツをする際に集中するのを妨げてしまいます。
歯科医院で作製するスポーツマウスピースはオーダーメイドで、使うシーンに合わせて厚みや形を微調整します。外れにくくスポーツに集中でき、会話もしやすいので快適に使えます。
| 装着が 義務のスポーツ | 装着が 一部義務化のスポーツ |
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スポーツマウスピースの
効果
Effect
脳震盪（のうしんとう）防止
激しく衝突したり接触したりするスポーツでは、転倒などによって頭部が衝撃を受けることがあります。それによって頭痛やふらつき、めまい、力が出ないなどの脳震盪（のうしんとう）の症状を引き起こすことがあります。スポーツマウスピースは衝撃を受けたときに噛みしめやすく、それによって頭部が動くのを抑えるクッションの役割を果たします。
歯の破折防止
激しくぶつかり合うようなスポーツでは、口元への衝撃によって歯が折れることもあります。すぐに受診すれば歯をもとに戻せる可能性があるものの、場所によってはすぐに歯科医院へ行けないこともあるでしょう。スポーツマウスピースは強い衝撃から歯を守る機能があります。大切な歯を保護してくれるので、安心して練習や大会に臨めます。
顎関節を保護
顎関節の周りが衝撃を受けると、関節が痛むだけでなく顎関節症のひとつである開口障害を起こす可能性があります。開口障害とは口が開きにくくなる症状で、食事もしにくくなってしまいます。このほかにも、顎関節症のさまざまな症状が現れるかもしれません。
スポーツマウスピースには、顎への衝撃を和らげる機能があります。口腔内外傷の防止
スポーツ時の衝撃によってお口周りが思いもよらぬ動きをしてしまい、歯で粘膜や舌、唇を切ってしまうことがあります。深い傷になると出血が多くなり、治療も大がかりになります。スポーツマウスピースは歯を覆って装着するので、衝撃を受けてもお口の中を切りにくくなります。睡眠時に使うマウスピースにも、お口の中を噛むのを予防する働きがあります。
歯のすり減り防止
アスリートは、運動中に食いしばるシーンが多々あります。とくに力を入れる瞬間などに見られ、噛む力が強いために歯がすり減る傾向にあります。歯が減ってしまうとダメージが蓄積され、歯が割れやすくなります。スポーツマウスピースを装着することで、食いしばりによる歯へのダメージを軽減できます。
相手を傷つけることの防止
激しい接触によって、自分の歯が相手にぶつかり傷つけてしまうことがあります。硬い歯が当たると場所によっては傷ができ、当たった場所によっては出血をともないます。スポーツマウスピースは歯を保護し、相手に歯がぶつかっても傷つけません。相手を傷つけるかもしれないという不安感が払拭されて、心理的な安心を得られます。
スポーツマウスピースの
種類
Type
シングルレイヤー
スポーツマウスピースの種類のなかでも標準とされるタイプです。シングルレイヤーは衝撃を吸収することを目的としており、1枚のシートで構成されています。シンプルな構造をしているので制作期間が短く、価格も低くなります。お手軽に使ってみたいという方には向いているかもしれません。ただし、シートが1枚のため厚さを調整しにくくなります。とくに前面部が薄くなりやすいので注意が必要です。デザインの自由度も低くなります。
ラミネートレイヤー
シートを2枚以上使用して作製するスポーツマウスピースです。設計できる範囲が広がり、厚さをコントロールできるのが大きな特長です。キックボクシングやラグビーのように衝撃が強いスポーツでも使われます。
また、マウスピースを自由にデザインできます。ロゴマークやシールを入れることもでき、ご要望を反映しやすくなります。
快適に使えるため、シングルレイヤー以上の機能性や装着感を追求したい方に向いています。
リスク・副作用
スポーツマウスピースの作製・使用にともなう一般的なリスク・副作用
- 内容によっては自費（保険適用外）となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
- 使い続けていると裂けたりすり減ってくるなど、傷みが生じます。
- 成長などお口の環境の変化により、合わなくなることがあります。
- 傷んだり合わなくなったまま使い続けると、パフォーマンスが下がるだけでなくけがのリスクも増えるので、定期的に歯科医師のチェックを受けてください。